Danish Vintage Løvemose Gråsten Cup&Saucer Plate/ロウエモーズ カップ＆ソーサー プレート 北欧ヴィンテージ食器

Danish Modern Design

デンマーク・フュン島の南東部に位置する島、Langeland/ランゲラン島で1942年に設立された陶器メーカーLøvemose/ロウエモーズ。
陶芸家のJohannes Hansenと妻のMarie Hansenによって設立された小さな窯から始まり、のちに複数の陶芸家を抱える大きな工房に発展しましたが、1982年には残念ながら閉窯されてしまいました。

今回は、”Gråsten”というシリーズのカップ＆ソーサーとプレートをご紹介します。
”Gråsten”とは、“灰色の石”という意味があり、どこか大地の静けさや鉱物のような深みを思わせる表情が特徴です。

It is modest yet exudes a strong presence, giving off a sense of tranquil beauty.

色合いは単なるグレーではなく、灰色をベースにターコイズグリーンがじんわりと溶け込むような絶妙なカラー。
光の角度によって青みが強く浮かび上がったり、逆に落ち着いた鉱石のような色調にも。

カップの外側に刻まれたリブ模様は、均整の取れた縦のラインが連なり、そこに釉薬が溜まりやすい部分と流れ落ちる部分が生まれることで、濃淡のグラデーションが自然に描かれています。
まるで鉱石の表面を光が撫でているかのような陰影が、器全体にリズムを与えています。

ソーサーやプレートには放射状のラインが広がり、中央に向かって視線を集めながら、外へと拡散していくような動きを感じさせるデザイン。
どこか力強いエネルギーが宿っているよう。

質感はとてもマットで、さらりとした表面が指先に吸い付くような心地よさを伝えます。
艶を抑えた肌合いは石や土を連想させながらも、陶器ならではのしっとりとした滑らかさを併せ持ち、触れるたびに落ち着きをもたらしてくれます。

細部に残る釉薬の揺らぎや発色の変化は、ひとつとして同じものがない個体差を生み、まさに自然物を思わせる一点ものの魅力を際立たせています。
また、手にしっくりと馴染む軽量な作りも魅力的。

控えめでありながらも強い存在感を放ち、食器棚の中にそっと飾っておくだけでも、静謐な美を感じられる逸品。
“Gråsten”は今もなおコレクターの中で人気が高いシリーズ、お探しの方はぜひお見逃しなく♪