スチールパイプはグレイッシュな塗装が施され、経年による小傷や塗装の擦れも味わいとして楽しめる佇まいに。
脚元にはクールな印象のあるシルバーのカバーが付いたキャスター付き。
なにより移動のしやすさが魅力です。
天板の縁はわずかに立ち上がっており、ペンが転がり落ちないような配慮もうれしいですね。
左側についた棚の縁と右側フレームの縁に取り付けられた木は、椅子とぶつかってしまったときに傷がつかないようにするためだったり、使用中に足とフレームが触れた時の不快感がないようにだったり、エッジ部分の補強や保護のためのカバーでしょうか。

また、足元のゴム付きのバーは椅子に座ったときに自然に足が届く位置にあり、足置きとして設計されたもの。
姿勢を安定させるための補助的な役割があり、特に長時間のタイピングや筆記作業で足を少し浮かせておきたいときに重宝されたものと思われます。

重量のある機器を支えつつ、使わないときはさっと移動させられるよう設計された、合理的なデザイン。
堅牢でありながら無駄のない設計は、タイプライターを使わない現代の暮らしにもすんなり溶け込みます。

















