シェードはある程度厚みがあるため、光は周囲へ大きく広がらず、主に上下へとこぼれる構造。
明るく照らす照明というよりも、限られた場所に小さな光だまりをつくるような灯り。
また、シェード上部には、取り外しが可能な細い木材を格子状に組み合わせたカバーが付属しています。
まるで小さな木組みのような造形で、上へ抜ける光を細かく区切り、天井や壁へ柔らかな陰影をつくり出します。

そしてこのランプの更なる面白さは、明かりを灯して初めて現れます。
シェードの上下から漏れるあたたかな光に加え、接ぎ合わせた木のわずかな隙間からも光が滲み、シェードの一部がほのかに赤く浮かび上がります。
昼間には木目として眺めていた模様が、夜になると光と影をまとった別の表情へ。
素材そのものが光の演出に加わる、木製シェードならではの美しさです。

こうした木材そのものの表情を生かした照明は、スウェーデンの木工デザイナー、Leif Wikner/レイフ・ウィクナーの作品にも通じるもの。
こちらの底面には、「B. Sellér」と読めるサインが残されており、製作者あるいはデザイナーを示すものと思われますが、詳細は不明です。

光量はかなり控えめなため、実用的な灯りというよりも、空間に表情を添えるオブジェのような感覚で取り入れるのがおすすめです。
明かりを消している時には、パイン材の素朴な色合いと複雑な木目を楽しむ木工品として。
日が暮れれば、内側に灯りを抱えた小さな彫刻のように。
その二つの姿を楽しめることも、このランプならではの魅力です。

















