Finn Juhl Diplomat Chair France & Søn Danish Vintage/フィン・ユール ディプロマットチェア フランス&サン デンマークヴィンテージ アームチェア

Designed by Finn Juhl in 1963.

デンマークデザイン界の巨匠と呼ばれるデザイナーのひとり、Finn Juhl/フィン・ユール。
幼い頃より美術に興味を持ち、美術史家になることを望んでいましたが、彼の父親の勧めによりコペンハーゲンの王立芸術アカデミーの建築学科に入学、建築や家具デザインの道へ進みました。
卒業後はデンマークの建築史上最も重要な建築家のひとりとされるヴィルヘルム・ラウリッツェンの建築事務所で働き、1930年代後半になると自身で家具デザインをスタートさせました。

1939年にデザインされた”ペリカンチェア”に代表されるように、曲線を大胆に用いた有機的なフォルムを作り出すフィン・ユールのデザインはどれも彫刻的な視点でデザインされています。
それまでの伝統的なスタイルを廃したフィン・ユール独自のデザインは同時期に活躍していたハンス・ウェグナーやボーエ・モーエンセンなどのデザインに比べると当初は批判も多かったそう。
1948年にはニューヨーク近代美術館の工業デザイン部門のリーダーであったエドガー・カウフマンJr.によってインテリア誌に取り上げられ、後にシカゴのグッドデザイン展に参加するなど、フィン・ユールの家具デザインで初めてデンマークモダンデザインがアメリカで注目されることとなりました。
1951年にはニューヨークの国連信託統治理事会の会議室の内装を設計するなど、フィン・ユールの家具デザインは世界的に評価されていきました。

It is a chair that is as beautiful as a sculpture.

こちらは1963年にデザインされたディプロマットチェア。
”外交官”という意味をもつディプロマットですが、こちらはその名の通り各国のデンマーク大使館で外交官や訪問客などを迎え入れる椅子としてデザインされました。
フレームにはチーク材を使用しています。
誰でもゆったりと腰掛けることのできるゆとりのあるシートとフレーム。
山なりになるように丁寧に削り出されたアーム部分の曲線の繊細な表現にも、フィン・ユールの彫刻的な視点が垣間見えます。
脚部の両端は先に向かって細くなり、重厚感のある佇まいの中に軽やかな要素をプラスしています。
また、幕板部分のさりげない掘り込みにも上品さを感じることができます。
 

背板のない構造とフレームとシートの間に真鍮の金具を用いるなど、まるでシート部分が宙に浮いているように見えるデザインになっています。
シートに内臓されたスプリングやクッションの程よい弾力が、身体が吸い付くような柔らかい座り心地を演出しています。
また、背もたれ部分は適度な”しなり”があるため、身体を優しくしっかりと受け止めてくれます。

製造メーカーのFrance&Søn/フランス&サンは1948年ごろイギリスの実業家Charles W.Franceとデンマークの家具職人EricDaverkosenによって設立されました。
France&Sonはフィン・ユールやグレーテ・ヤルク、アルネ・ヴォッター、オーレ・ヴァンシャーといったデンマークデザイン界の名だたるデザイナーたちの家具を製造するメーカー。

フィン・ユール指揮の下、チーク材を使った家具を高品質な作りで尚且つ工場での大量生産が成功した初めてのメーカーとも言われています。

サンディング、クリーニング、オイル塗布等のメンテナンスをいたしました。
ヴィンテージ品のため、経年や使用に伴う細かな擦れや傷、打痕などがございますが、大きなダメージはございません。

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【サイズ】

横幅 69cm 奥行 66cm 高さ 80cm

座面の高さ 44.5cm アーム高さ 60cm

【材質】フレーム:チーク材、シート:Kvadrat Coda2

【デザイナー】Finn Juhl/フィン・ユール

【メーカー】France & Søn/フランス&サン

【年代】1960年代

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【配送方法】