“ルーン”とは、主に北欧で使用されていた古代文字のこと。
日常的な文字としてだけでなく、占いや儀式などにも用いられていたとされる、神秘的な響きを持つ言葉です。

カップの側面に施された特徴的なダイヤ模様は、ルーン文字の “イング” を思わせるモチーフとされ、北欧神話における豊穣の神と結びつけて語られることもあります。
生命力や繁栄といった意味を感じさせるその模様が、水平に走るラインの上に静かに並び、控えめながら印象的な装飾になっています。

淡いグリーンを帯びた釉薬に、縁へ向かってにじむように現れる黄褐色のグラデーション。
海外では “olive green” や “ochre” を含む色合いとして紹介されることもあり、青み、緑み、灰色、ブラウンが光の入り方によってゆるやかに移ろいます。
表面はつやを抑えたセミマットな質感。
ストーンウェアならではの素朴な厚みと、釉薬の揺らぎが重なり、量産の食器でありながら、どこか手仕事の余韻を感じさせてくれます。
均一に整いすぎないその表情も、クイストゴーの器らしい魅力のひとつです。

クイストゴーが手掛けたシリーズには、Kronjyden / クロニーデン社、Nissen / ニッセン社、Bing & Grøndahl / ビングオーグレンダール社のバックスタンプが存在するものがあります。
これは1950年代以降のデンマークで企業の合併や買収が行われ、時期によって製造メーカーが移っていったためです。
Runeも、Kronjyden / Nissenのデザインとして紹介される一方、Bing & Grøndahlのバックスタンプを持つ個体も見られます。

和のシチュエーションとも相性の良い落ち着いた色合い。
北欧ヴィンテージでありながら、日本の食卓にも自然に馴染んでくれます。

静かな色合い、素朴な厚み、古代文字を思わせる控えめな模様。
日常の時間を少しだけ特別にしてくれる、Jens H. Quistgaard の “RUNE” カップ&ソーサーです♪


















