こちらは1980〜1990年代ごろ、デンマークの家具メーカーHG Møbler(HG Furniture)から生まれたヴィンテージキャビネット。
手がけたのは、モダンデンマーク家具の黄金期を支えたデザイナーデュオ、Rud Thygesen/ルド・チューエセンとJohnny Sørensen/ジョニー・ソーレンセンです。

1966年に共にデンマーク芸術工芸デザイン学校を卒業し、スタジオを設立した彼らは、約30年にわたり数多くの名作を発表。
特に、Magnus Olesen/マグナス・オルセンより製造された積層材を用いたテーブルやスツールなどは、北欧デザイン史に残る逸品として知られています。

このキャビネットも、そんな彼らのデザイン哲学が息づいた一台。
もともとはユニットシステムの一部として設計されたシリーズで、シャルフや他のキャビネットと上下左右に組み合わせられるよう、奥行きや幅が統一されています。
単体でも整ったプロポーションを保ちつつ、並べて使えば空間に統一感をもたらしてくれる設計です。

内部は左右2室構成で、それぞれに高さ調節可能な可動棚が1枚ずつ付属。
棚板は手前にスライドさせて取り外すことができ、側面の穴に沿ってレールの位置を変えることで、簡単に高さ調節が可能です。

















